トラックドライバーの仕事が楽しいとされる理由は?メリットとデメリットも紹介
- トラックドライバー
「トラックドライバーの仕事って楽しいの?」
「トラックドライバーは大変なイメージがあるけど、実際はどうなんだろう?」
このように、トラックドライバーの仕事に対して、あまり良いイメージを持っていない方や、実際にどういった仕事なのかを知らない方は多いのではないでしょうか。
この記事では、トラックドライバーの仕事は働き方改革によって変化していく可能性があることを伝えた上で、トラックドライバーの仕事が楽しいとされる理由を数多く紹介しています。また、トラックドライバーの仕事のメリットだけでなく、デメリットなどにも言及しています。
この記事を読むことで、トラックドライバーの仕事について、イメージではない実際の状況を正確に把握することができるでしょう。
トラックドライバーとして働いてみたいと考えている方は、ぜひこの記事を読んでみて下さい。
働き方改革で環境改善が期待できるトラックドライバー
近年、トラック運送業界では長時間労働や不規則な勤務状況などを背景にドライバー不足が深刻化しています。そこで、全日本トラック協会が2018年に「トラック運送業界の働き方改革実現に向けたアクションプラン」を策定し、現在施行されている最中になります。
同年には働き方改革関連法が成立していて、早急に取り組むべき事項として長時間労働の是正があり、また、将来の人材確保のためにも今後は労働環境の改善が期待できるでしょう。
出典:トラック運送業界の働き方改革実現に向けたアクションプラン(解説書)【概要版】|公益社団法人全日本トラック協会
参照:https://jta.or.jp/wp-content/themes/jta_theme/pdf/rodo/hatarakikata/actionplan_kaisetsu_gaiyo.pdf
出典:働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/000307765.pdf
トラックドライバーの仕事が楽しいとされる理由
トラックドライバーの仕事は大変で、きつく、労働環境が悪いというイメージがあり、中には楽しいことなどあるのだろうかと疑問に持つ方もいるでしょう。しかし、実際には仕事が楽しいと感じながら働いているトラックドライバーは多く存在しています。
ここでは、トラックドライバーの仕事が楽しいとされる理由について解説していきます。
色々なトラックに乗れる
トラックと言っても積載量によって、小型トラック、中型トラック、大型トラックがあり、同じ積載量のものでも形状が違うなど色々な種類があります。また、その他にも特殊な形状や仕様のトラック、トレーラーなどもあります。
トラックドライバーが運転するトラックは、勤務する会社の業種や扱っている物、業務内容によって変わるため色々なトラックに乗れます。トラックが好きな人にとって、色々な種類のトラックに乗れる仕事は楽しいでしょう。
人間関係のストレスが少ない
トラックドライバーは、基本的に一人で運転しています。一般的な営業職や事務職の仕事とは違い、人とコミュニケーションを取らなければならない機会は少ないと言えます。このため、人間関係でストレスを感じることは少ないでしょう。
一人でいることが苦痛ではない方、コミュニケーションを取ることが苦手な方にとっては、余計なストレスを感じなくてもいい分、楽しい仕事でしょう。
高収入を期待できる職種もある
トラックドライバーの中でも、長距離ドライバーや夜間帯の配送ドライバー、大型トラックドライバーは高収入が期待できる職種です。
運転の走行距離が長いことや働く時間が夜間帯であること、免許が必要であることなどから、基本給にインセンティブが加算されるなどして高収入を期待できるでしょう。
関連記事:「トラック運転手の年収をさまざまな角度から紹介!トラック運転手になる方法も解説- 株式会社ジャパン・リリーフ」
日本全国様々な場所へ行ける
長距離のトラックドライバーの場合、配送先は全国各地となる可能性が高いです。そのため、初めて訪れるような地域に行くことも多くあるでしょう。
初めて走る道路では見たことがない風景を楽しめたり、時間があれば名所を観光することや郷土料理を食べたりといった経験もできるでしょう。休憩時間でお土産を買うこともできます。
仕事をしながら日本全国を旅しているような気分を味わえるでしょう。
ドライブ気分で仕事ができる
人によっては眠気覚ましの意味合いも兼ねていますが、運転中にラジオを聴いたり音楽を聴いたりするトラックドライバーは多いです。これは、一般的なオフィスワークをしている方では難しい場合も多いでしょう。
仕事中ではあるものの、同時にドライブ気分を楽しめるのはトラックドライバーならではと言えるでしょう。
自分で休憩時間など時間管理ができる
多くのトラックドライバー場合、会社が決めたスケジュールに従って、きっちりと動かないといけないということはありません。荷下ろしの時間を守ることを前提として、自分のタイミングで休憩時間などをとることが可能です。
時間の自由度が高く、自分のペースで仕事ができるということは、トラックドライバーの仕事が楽しく感じる理由の1つと言えるでしょう。
社会に役立っているという実感が持てる
トラックドライバーは、日本の物流の大きな担い手と言えます。スーパーに行けば買える商品やガソリンスタンドに行けばできる給油、そういった物はトラックドライバーが運んでいます。トラックドライバーがいないと、日本の経済はストップしてしまう可能性があるのです。
決して目立つ存在ではありませんが、トラックドライバー一人ひとりが社会を支えているということを実感し、やりがいを持って働いている方は多いでしょう。
手積みなしの配送もある
トラックドライバーの仕事のイメージとして、トラックに荷物を手で積み込む作業があって、大変さを感じるということがあるでしょう。しかし、手積みなしの配送といった種類の仕事もあります。
例えば、ロールボックスというものに荷物をまとめれば、トラックの昇降機を使ってトラックに転ばして簡単に運ぶことができ、荷下ろしの時も同様に行えます。このため、力を使うことは最小限ですみ、女性でもそれほど負担なく楽しんで仕事ができるでしょう。
人手不足のためクビになる心配が少ない
現在、改善が図られようとしていますが、物流業界の人手不足は深刻であるためトラックドライバー一人ひとりが貴重な人材であることは間違いありません。このため、余程のことがない限りクビなる心配は少ないでしょう。
しかし、重大な事故や問題を起こしてしまうと、どんなに人手不足とは言えクビになる可能性は出てきてしまうため、楽しみながらも緊張感を持って仕事をすることが重要です。
学歴不問であることが多い
トラックドライバーになるにあたっては、学歴不問であることが多いです。トラック運転に必要な免許とやる気があれば採用されることは多く、採用の門戸は広いと言えるでしょう。
むしろ、学歴より事故歴の有無を問われる可能性があります。安全運転やトラックドライバーとしてのスキルを磨くことに重点が置かれる業界のため、学歴が不問のトラックドライバーは誰にとっても挑戦しやすいでしょう。
トラックドライバーの仕事を楽しいと感じる人の特徴
トラックドライバーの仕事が楽しいとされる理由については前述した通りですが、全ての人が楽しいと感じるわけではないでしょう。人には向き、不向きがあるため、人によっては、ドライバーの仕事がつまらないと感じる可能性もあります。
そこで、トラックドライバーの仕事を楽しいと感じる人の特徴を把握しておきましょう。
- 運転が好き
- 責任感がある
- 単独で行動することが好き
- 体力に自信がある
- 知らない土地へ行くことや移動が苦にならない
運転が好き
当然のことですが、トラックドライバーはトラックを運転することが主な仕事です。運転自体が好きな方にとっては天職とも言える仕事と言え、長距離や長時間の運転さえも楽しんで取り組むことができるでしょう。
一方で、運転があまり好きではないという方には辛い仕事となってしまう可能性があり、向いているとは言えません。
責任感がある
責任感がある方はトラックドライバーに向いていると言えます。トラックドライバーは、安全に、荷物を決まった時間までに配送先へ届けるということが重要な仕事です。この仕事を達成するには、強い自制心や責任感が必要となります。
また、トラックドライバーは一人で仕事をすることが多いため、周りの目がない分さぼることができてしまう仕事でもあります。このため、なおさら仕事に責任を持って取り組むという姿勢が求められるのです。
単独で行動することが好き
単独で行動することが好きな方にとっては、楽しめる職種であると言えるでしょう。ここまでにも伝えてきているように、トラックドライバーは基本的に一人で仕事をします。
単独で行動することが好きな方ならば、一人での長時間の移動や待機時間さえも楽しいと感じられるでしょう。また、チームで仕事をするより一人でコツコツと仕事をしたい方にとっても、トラックドライバーの仕事は向いていると言えるでしょう。
体力に自信がある
体力に自信がある方は、トラックドライバーの仕事を楽しめる可能性があります。業務内容によって違いはありますが、場合によっては荷物を手で運ぶことがあり体力が必要とされます。また、長時間の運転も体力がないと難しいと言えます。
体力に自信があり、体を使うことが好きな方にとっては、トラックドライバーの仕事自体を体を使う機会と捉え、楽しむことができるでしょう。
知らない土地へ行くことや移動が苦にならない
運転することが好きで、知らない土地へ行くことにワクワクとした気持ちを感じたり長距離の移動が苦にならなかったりする方は、トラックドライバーの仕事を楽しいと感じる可能性があります。
一方で、運転することは好きでも知らない土地へ行くのは避けたいと思ったり、長距離の移動は嫌だったりする方には辛い仕事と感じてしまうこともあるでしょう。
トラックドライバーの仕事をより楽しいものにするために
現在、トラックドライバーの仕事をしていて、なおかつ、その仕事が楽しいと感じている方も、より楽しいものにすることができるとしたらどうでしょうか。
トラックドライバーの仕事をより楽しいものにするための方法を3つ紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみて下さい。
長距離ドライバーに転身してみる
短距離や中距離のトラックドライバーをしているなら、長距離ドライバーに転身することで、仕事をより楽しいものにできる可能性があります。
長距ドライバーは、短距離や中距離ドライバーに比べるとより高収入を期待できます。長距離運転をする場合は、主に中型や大型トラックを運転することになるため運転する車体に応じた免許が必要となります。
免許を持っていなければ手間や経費がかかりますが、それらを差し引いても十分に見返りがあります。長距離運転が苦ではないなら挑戦してみる価値はあるでしょう。
資格や免許を取得して給料アップを目指す
スキルアップは、オフィスで働く場合にするものだけではありません。トラックドライバーも資格や免許を取得することで給料アップが目指せます。
中型自動車や大型自動車などの免許や牽引車や危険物取扱者の資格などがあれば、手当がついたり基本給が上がったりすることがあります。
スキルアップが給料アップにつながれば、よりやる気も出てきます。そうなると仕事がどんどん楽しいものになっていくでしょう。
高収入が見込める場合は独立してみる
高収入が見込めるなら、トラックドライバーとして独立し、自分でトラックを購入して個人事業主として運送会社と契約するという方法があります。
また、自分のトラックドライバーであった経験を活かして、トラックドライバーとは違う会社を企業することもできるでしょう。
景気によっては厳しい状況になる可能性もありますが、勤めていた時とは違う楽しさを味わえるでしょう。
トラックドライバーの仕事をするメリットとは
ここまでにお伝えしてきたように、トラックドライバーの仕事には楽しいとされる理由が多くありました。「楽しい」ということもメリットの1つと言えますが、その他にもメリットがあります。
ここでは、トラックドライバーの仕事をするメリットについて詳しく紹介します。
- 体力を使うため運動になる
- 自分の裁量でできることが多い
- 家の光熱費が節約できる
体力を使うため運動になる
トラックドライバーによって業務内容は異なりますが、手積みや手下ろしが必要な業務であればかなりの体力を必要とします。体力的に厳しくはありますが、慣れてくるものでもあります。
体力を使うことを運動になるとポジティブに捉えれば、それはメリットと言えるでしょう。仕事中に座っていることが多い方は、運動不足となり体にマイナスの影響が出ることがあります。仕事を通じて体が動かせるなら、体を健康に保つためにも一石二鳥となるでしょう。
自分の裁量でできることが多い
トラックドライバーは、安全運転が原則として、運んでいる物を指定時間までに指定場所へ届けることができれば、トラックを走らせる道や休憩時間などを自分の裁量で決められることが多いです。
また、トラックの中は基本的に自分一人だけの空間であるため、上司の目を気にすることなく仕事ができます。大きな責任が伴いますが、自由度が高く自分の裁量でできることが多いのはトラックドライバーの大きなメリットと言えるでしょう。
家の光熱費が節約できる
特に長距離トラックのドライバーの場合は、仕事柄、家にいる時間が少なくなるため電気や水道、ガスといったものを使う機会も少なくなります。したがって、光熱費が安くすみます。
トラックには冷暖房が付いており、トイレや洗面所は高速道路のサービスエリアなどを利用できます。また、トラックドライバーであれば、ガソリンスタンドによっては無料でシャワーを使わせてくれるところもあり、さらに光熱費を節約できるでしょう。
トラックドライバーの仕事をするデメリットとは
ここまでトラックドライバーの仕事は楽しいことが多く、メリットもあるということを伝えてきましたが、残念ながらそればかりではありません。メリットがあれば、やはりデメリットもあるものです。
ここでは、トラックドライバーの仕事をするデメリットについて詳しく紹介します。
腰痛や痔に悩まされることがある
腰痛や痔はトラックドライバーの職業病とも言えるもので、悩まされている方は少なくありません。
トラックドライバーは、業務内容によるものの重い荷物を持つことが多く、腰に負担がかかることで腰痛が出ることがあります。また、長時間座っているために痔になりやすいと言えます。
荷物を運ぶ際の体の使い方やトラックのシートに円座クッションなど気を付けることで、予防や傷みの軽減を図れるでしょう。
時間が不規則なケースがある
職種によって違いますが、夜間や土日祝日に配送をする会社があります。また、長距離トラックドライバーは、車中泊をすることもあります。
朝に出勤して夜に帰宅する一般的な会社員に比べると、トラックドライバーは仕事をしている時間が不規則なケースがあると言えるでしょう。
家に帰れないことがある
運転する距離によっては数日間家に帰れないことがあります。家族がいる方は、その間は家族と会うことができないため、本人もそうですが、家族に寂しい思いや不安な思い、ストレスなどを感じさせてしまう可能性があります。
今は、スマートフォンがあれば大抵の場合、音声での通話だけでなくビデオ通話で顔を見ながら話すこともできるため、利用してみるのも良いでしょう。とは言え、トラックドライバーの仕事について家族の理解を得るということが重要です。
トラックドライバーの仕事への理解を深めよう
トラックドライバーは、一般的に想像されているよりも楽しい仕事です。デメリットもありますが、それに勝るメリットがあります。また、今後はより労働環境の改善が見込めるなど未来に向けても展望が開けている仕事だと言えるでしょう。
トラックドライバーとして仕事をすることを考えている方は、ぜひ理解を深め挑戦してみましょう。