軽貨物運送業は個人事業主として開業できることをご存知でしょうか。

開業にあたっての手続きは簡単ですが、ハードルが高いと感じている方もおられます。

本記事では、軽貨物運送業を個人事業主として開業する方法・費用、

助成金、体験談などを詳しく解説します。

軽貨物運送業を個人事業主として開業するのは難しい？

軽貨物運送業を個人事業主として開業するのは難しくなく、個人でも始めやすいです。

物流業・運送業でビジネスを始めたい方は、軽貨物運送業を始めるといいでしょう。

軽貨物運送業を個人事業主として開業する方法

軽貨物運送業を個人事業主として開業する方法についてご紹介します。

必要なもの

軽貨物運送業を開業するためには、以下のものが必要です。

・車庫(駐車場)

・軽貨物車両

・黒ナンバー

では次に、開業する方法についてみていきましょう。

開業する方法

上記の必要なものに合わせて、

軽貨物運送業を個人事業主として開業する方法についてご紹介します。

車庫(駐車場)

車庫は自分の所有のものでも月極のものでも構いません。

ただ営業所または休憩所から半径2km以内の車庫を確保する必要があります。

また使用する車庫が都市計画法や建築基準法に基づいて

設けられている駐車場なのかも確認しておきましょう。

軽貨物車両の購入

運送に使用する軽貨物車両を購入する必要がありますが、

車両は新車でも中古車でも構いません。

中古車を購入する際は、車検証に記載されている使用用途が

「貨物」になっているか確認してください。

「貨物」になっていない車両を購入する場合は、

軽自動車検査協会の検査を受けて「貨物」に変更する必要があります。

車両は必ず購入する必要はなく、レンタル車両やリース車両の利用も可能です。

任意保険・貨物保険への加入

車両を購入した際は、任意保険・貨物保険に加入することをおすすめします。

自賠責保険(強制保険)の加入は当然ですが、

物流業・運送業では車に乗っている時間が長い分、事故にのリスクも高まりますので、

任意保険・貨物保険に加入することが重要です。

貨物保険は、運送中に荷物が破損し盗難された場合に補償してもらうことができます。

保険料にか加入すると経費はかさむかもしれませんが、

万が一のこと考えると保険は加入しておくに越したことはありません。

軽貨物運送事業者の登録と黒ナンバーの取得

軽貨物運送事業者として開業する場合は、

地域を管轄する運輸局で使用する車両を登録する必要があります。

登録に必要な書類は以下の通りです。

・貨物軽自動車運送事業経営届出書

・事業用自動車等連絡所

・車検証コピー

・運賃料金表

合わせて、軽貨物車両の黒ナンバーを軽自動車検査協会で取得しましょう。

黒ナンバーはお客様の荷物を有償で輸送する際に

取り付けなければならないナンバーです。

黒ナンバーを取得するためには、以下の要件を満たさなければなりません。

・軽貨物車両が1台以上保有している

・営業所、車庫がある

・運送約款を備えている

・運行管理体制が整備されている

・損害賠償能力がある

軽貨物運送業開業にかかる費用

軽貨物運送業開業にかかる費用について確認していきましょう。

費用については予定通りにいかないこともありますので、

多めに見積もりしておくことがおすすめです。

軽貨物車両購入費用

軽貨物車両は、新車であれば100万円台、

中古車であれば50万円程度は見積もっておく必要があります。

レンタルやリースであれば、

車両価格に応じて月々の支払金額を調整することが可能で、

1台当たり1～3万円であれば経費に大きな負担を与えないでしょう。

車検費用

軽貨物車両は2年ごとに車検を受けなければなりません。

車検時に必要な法定費用は、

自賠責保険24カ月で17,540円＋重量税6,600円＋印紙代1,800円で、

合計25,940円が必要です。

車検基本料金は、車検を受ける業者により異なりますが、

15,000～30,000円ほど見積もっておけばいいでしょう。

駐車場代

駐車場代は地域によって大きな差があります。

都心では月に数万円のところがほとんどですが、

郊外にいくと月に数千円のところが多いです。

保険料

前述で、任意保険・貨物保険に加入することをおすすめしました。

保険料も加入するプランによって大きく差が出ますし、

一般に自家用車より軽貨物車両のように事業用車のほうが保険料は高くなります。

車両1台あたり、月1万円以上を見積もっておくといいでしょう。

税金

毎年、軽自動車には軽自動車税が課せられ、5月31日までに納付しなければなりません。

軽貨物車両の軽自動車税は年5,000円、2015(平成27)年4月1日以降に

新規登録した車両に関しては、年3,800円となります。

雑費

上記以外に、ガソリン代や、台車、ガムテープ、

ナンバープレートなどの備品に費用がかかります。

軽貨物運送業開業に伴う助成金について

軽貨物運送業の開業には、以下の補助金・助成金の制度が利用可能です。

＜補助金＞ 

＜助成金＞ 

軽貨物運送業を個人事業主として開業した人の体験談3つ

ここでは軽貨物運送業を個人事業主として開業した人の体験談を3つご紹介します。

また、求人Naviの「軽貨物の業務委託ドライバーの実態は？勤務時間や報酬・失敗しないための注意点」の記事でも実態を取り上げておりますのでこちらも併せてご覧ください。 

～体験談①～Hさん・50代男性

営業職のころは契約件数・ノルマがありましたが、開業してそれはなくなりました。

開業すると何もないところから仕事をつくるのは大変ですが、

やればやるほどお金になることが実感できます。

～体験談②～Yさん・40代男性

これまで別の業種で管理職の仕事をしており、明日のこととかを常に考えていました。

軽貨物運送業を個人事業主として開業してからは、

荷物を運ぶことに専念し、負担が軽くなりました。

～体験談③～Kさん・50代男性

製造業で30年以上働いてきましたが、デスクワークが増えて不健康に。

軽貨物運送業を個人事業主として開業して体を動かすことでストレスは激減しました。

よくある質問

ここでは軽貨物運送業を個人事業主として開業した際の質問についてお答えします。

Q1. 軽貨物運送業は儲かる？

軽貨物運送業を個人事業主として開業した人の年収目安は、

300～400万円となっています。

引き受ける案件の価格や量によって、収入は大きく変化しますので、

無理がない程度に多くの案件を引き受けることで儲かるでしょう。

Q2. 軽貨物運送業開業後、仕事はどうやって見つける？

開業後は、委託業者に登録し、仕事を得ることが可能です。

また自信自身で運送会社に出向き、取引して仕事を得ることもできます。

Q3. 軽貨物運送業を個人事業主として開業する際のメリットはある？

メリットは、引き受ける荷物の量や、引き受ける値段を自分でき決められることです。

また自分で自由に休みを決めることができるのもメリットといえます。

Q4. 軽貨物運送業を成功させるポイントは？

軽貨物運送業を個人事業主として成功させるためには、仕事を幅広くもつことです。

自身で毎月の収支を把握することで、お金の流れを管理する必要もあります。

その他、車両費や経費といった出費を抑えることで支出をおさえることができ、

成功に近づけることができるでしょう。

まとめ

軽貨物運送業を個人事業主として開業する方法・費用や、助成金、

体験談について、ご理解深まりましたでしょうか。

軽貨物運送業を開業するのは、それほど難しいものではありません。

どのような手続きが必要で、どれくらい費用や期間がかかるのかについても

ご紹介していますので、ぜひお読みください。

本記事を参考に、軽貨物運送業を開業してみてはいかがでしょうか。