二種免許を取得すると何ができる?一種免許との違いや取得方法をご紹介!
- その他ドライバー
「運転を仕事にする場合、どんな免許が必要なのかな」
「二種免許ってどういう免許?」
「そもそも、二種免許が必要な職業ってあるの?」
など、「二種免許」という言葉を聞いても、それがどのような免許で、取得することで何が可能になるか分からないという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、公道を運転する際に必要となる運転免許の中から、「二種免許」(第二種運転免許)をピックアップし、取得するための条件や方法について詳しく紹介していきます。
この記事を読めば、就業する際に二種免許が必要になる職業や、免許を取得すれば何ができるようになるか把握できるため、運転免許試験を受験する際の参考にできるでしょう。
二種免許について詳しく知りたい方や、二種免許の取得を検討している方は、ぜひこちらの記事をご一読ください。
二種免許とは
運転免許の中で、タクシーやバスのように、お客様を乗せて運転する自動車の運転手に対して取得を求められるのが「二種免許」です。二種免許を取得することで、営利目的での旅客運送を行えるようになります。
運転免許には一種免許もありますが、こちらは自動車を運転するために必要なものです。二種免許とは異なり、一種免許を取得しただけでは営利目的の旅客運送をすることができません。
ただし、営利目的でなく人を乗せる場合は、一種免許しかなくても運転できます。その理由は、運賃をもらわずに人を乗せることは、旅客の運送とは見なされないためです。
出典:第二種免許の意義・必要範囲について|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_05local/231130/local03_02.pdf
二種免許の種類
一種免許には、普通免許のほかに、準中型免許や大型免許などさまざまな種類があります。同じように、二種免許も車両の大きさによって、いくつかの種類に分かれています。
ここからは、二種免許の種類について詳しく見ていきましょう。併せて、それぞれの免許でできる職種についても解説しているため、参考にしてください。
出典:[Q] 運転免許にはどんな区分と種類があるのですか?|一般社団法人 日本自動車連盟
参照:https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-procedure/subcategory-license/faq309
普通二種免許
「普通二種免許」は、車両総重量3.5トン未満または最大積載量2トン未満、乗車定員11人未満の普通自動車で旅客運送するために必要な運転免許です。
車体の大きさが、準中型自動車や中型自動車、大型自動車に該当しない場合に、普通二種免許での運転が可能になります。
たとえば、タクシーやハイヤー、介護送迎車などの運転が可能です。そのほか、お客様に代わって普通自動車を運転する運転代行でも、こちらの免許が必要になります。
出典:5.車種区分|全日本トラック協会
参照:https://jta.or.jp/ippan/hayawakari/5-kubun.html
中型二種免許
「中型二種免許」とは、車両総重量が7.5~11トン未満、または最大積載量4.5~6.5トン未満、乗車定員11~30人未満の自動車で旅客を運送する際に必要な運転免許です。
中型二種免許で運転可能になる自動車には、幼稚園の送迎用のマイクロバスやスクールバス、介護送迎用のバスなどが該当するでしょう。
出典:5.車種区分|全日本トラック協会
参照:https://jta.or.jp/ippan/hayawakari/5-kubun.html
大型二種免許
「大型二種免許」は、車両総重量11トン以上、または最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の自動車で旅客運送するために必要な運転免許です。
大型二種免許で運転可能になるのは大型バスです。たとえば、路線バスや観光バス、夜行バスといった大型バスを運転する際に、この免許の取得が求められるでしょう。
多数のお客様の命を預かり、大型の自動車を安全に運転することが求められるため、難易度の高い免許と言われています。
出典:5.車種区分|全日本トラック協会
参照:https://jta.or.jp/ippan/hayawakari/5-kubun.html
二種免許を取得する条件
二種免許を取得するためには、原則として21歳以上であること、普通免許等の保有年数が3年以上あることが求められます。そのため、一種免許を取得せずに、いきなり二種免許を取得することはできません。
視力も両目で0.8以上、片目がそれぞれ0.5以上必要です。さらに、赤・青・黄色の色彩識別能力や、物体との遠近感や立体感、奥行きなどを捉えるための深視力も検査されます。
出典:「旅客自動車運送事業用自動車の運転者の要件に関する政令の一部を改正する政令」を閣議決定|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000344.html
二種免許を取得する方法
二種免許の取得は、一種免許を取得するよりも難易度が高くなっています。これはお客様を乗せて運転するためです。しかし、必要なことをしっかり押さえておけば、二種免許を取得することは可能でしょう。
以下では、二種免許を取得する2つの方法を紹介します。二種免許の取得を考えている方は、自分に合う方法を検討してみてください。
技能試験を受ける
教習所等に通わず、直接運転免許センター(運転試験場)で受験する方法です。そのため、「一発試験」と呼ばれています。
はじめに、運転免許センターで申請書類を作成します。次に、適性検査と学科試験を受け、合格した場合には、技能試験を受験できます。
当日、または後日に技能試験を受け、合格したら、免許の取得時講習を受けてください。この講習を終えた後に、免許が交付されます。
この方法の場合、試験を受けて合格すればよいため、二種免許を取得するための費用や勉強にかかる時間を減らせるでしょう。
ただし、合格できなければ、何度も受験する必要があることには注意が必要です。何度も受験を繰り返した場合、かなりの費用や時間がかかってしまう可能性があります。
出典:大型二種・中型二種・普通二種免許試験(直接試験場で受験される方)|警視庁
参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/menkyo/annai/nishu/tetsuzuki13.html
自動車教習所を卒業する
自動車教習所に通い、卒業してから適性検査と学科試験を受けることでも、二種免許を取得できます。一般的な二種免許の取得方法は、こちらになるでしょう。
この方法のメリットは、自動車教習所を卒業することで技能試験が免除されるため、二種免許取得の難易度が下がることです。
しかし、技能や学科の講習で40~50時間程度の時間がかかることのほか、自動車試験の費用以外に、教習所に通うための費用がかかることはデメリットでしょう。
二種免許が必要な職種
自動車を使った仕事をするにあたって、二種免許は必須条件というわけではありません。しかし、事業としてお客様を乗せて運送する場合には、二種免許が必要になります。
ここでは、どのような職種で二種免許が必要になるのか、詳しく見ていきましょう。
また、二種免許がなくてもできる職種についても紹介するため、自動車を使った仕事を考える際の参考にしてください。
出典:第二種免許の意義・必要範囲について|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_05local/231130/local03_02.pdf
二種免許を必要とする職種
二種免許を必要とする職種は、「タクシーの運転手」「貸し切りバスや路線バスの運転手」「運転代行」などです。
タクシーや路線バスは、運賃を支払ってもらってお客様を運送するため、二種免許が必要になります。
運転代行についても、お客様の自動車にお客様を乗せて運転する人には、二種免許が必要です。
ただし、運転代行の場合、2人1組で仕事するのが一般的です。そのため、お客様を乗せず、これまで乗ってきた会社の車をそのまま運転して付いていく随伴車の運転手には、二種免許は求められません。
出典:第二種免許の意義・必要範囲について|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_05local/231130/local03_02.pdf
二種免許が不要な職種
「幼稚園等の送迎バス」や「お客様がいないタクシー」「工事現場のトラック」や「引っ越し業者のトラック」などの運転手は、二種免許が不要です。
運賃をもらわない幼稚園等の送迎バスや、お客様が乗っていないタクシーを運転する際には、二種免許は必要ありません。工事現場のトラックや引っ越し業者の運転の場合は、荷物を運搬するためで旅客の運送が目的ではないため、こちらも二種免許は不要です。
しかし、送迎バスでも運賃を支払ってくれるお客様を乗せている場合は、二種免許が必要になります。運賃を支払うお客様の有無で、二種免許の要・不要が変わることに注意しましょう。
出典:第二種免許の意義・必要範囲について|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_05local/231130/local03_02.pdf
運転を仕事にするなら二種免許を取ろう!
「人の命を預かって運転する」という性質をもつ二種免許は、取得難易度の高い免許です。
しかし、二種免許を取得していれば、自動車を使ってできる仕事の幅は大きく広がります。
たとえば、タクシードライバーや、路線バスや観光バスの運転手などのほか、需要の高い介護タクシーの運転手としても対応できるようになります。
ぜひ本記事を参考に、二種免許を取得し、将来の仕事の選択肢を増やしていきましょう。
出典:第二種免許の意義・必要範囲について|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_05local/231130/local03_02.pdf