物流倉庫の仕事内容は?身につくスキルやメリット・デメリットもあわせて紹介
- 軽作業
「物流倉庫の求人が気になっているけど、いまいち仕事内容がわからない」
「物流業界に勤めている知人もいないし自分も未経験で、未知の世界」
ネット通販が盛んな現代、物流倉庫のニーズも右肩上がりです。それと同時に働き手の募集も多く、物流倉庫の求人は日本各地で増えています。
本記事では物流倉庫の仕事内容を6つ紹介しているほか、物流倉庫の仕事に就くことでで身につけられるスキル、必要な資格を紹介します。また、給与相場やどういった人が向いているのかについても記載しているため、物流倉庫の仕事に就いて、より深く知れるでしょう。
物流業界に少しでも興味がある人や、物流倉庫の仕事について知りたい人は、ぜひチェックしてください。
物流倉庫の6つの仕事内容
物流倉庫の中で行う仕事は、主に6つあります。ここからは、倉庫で行う仕事の詳細を順番に紹介します。
普段、物流倉庫の中で従業員はどういった仕事をしているのか、今後少しでも働いてみたいという気持ちがある人はぜひ読んでみてください。
検品
検品とは、商品が物流倉庫にきた際に、発注した通りの商品であるか、数や品質、その他に問題がないかを確認する検査のことです。
物流倉庫において、検品作業は、その物流倉庫全体の品質を左右するとても重要な作業です。こちらの作業がずさんだとミスが増え、顧客からクレームが入る原因となります。
ほとんどの倉庫で入庫時と出庫時の2回、検品を行います。
フォークリフト
物流倉庫でどのような荷物を取り扱っているかにもよりますが、人の手で運ぶのが少し難しいものが多い倉庫では、フォークリフトで荷物を運搬することになります。
フォークリフトは、2本のツメが前方についていて、重いものを高いところに持ち上げたり運んだりする小型の重機です。パレットという板に荷物を載せ、パレットの穴の開いている部分にツメを刺して移動させます。
フォークリフトの操作には免許が必要になるため、覚えておきましょう。
ピッキング
ピッキング作業とは、倉庫内にある荷物や商品を注文通りに集めてまとめる作業のことです。
これから出荷する予定の荷物や商品を正しくまとめる、出荷前の重要な作業になります。荷物の量や大きさによっては、フォークリフトを使用することもあるでしょう。
加工・組み立て
物流倉庫の中には「流通加工」といった作業もあります。これは、入庫された商品をその倉庫で加工や組み立てをし、商品価値を高める処置を施すことです。
生鮮食品や値札付け、小分け包装、布製品の加工など、加工や組み立てをする商品は多岐に渡ります。
検品と同様、顧客の手に完璧な状態で渡る状態にする作業となるため、とても重要な仕事内容です。
事務
物流倉庫にも事務の仕事があります。
物流倉庫の事務員は運送会社と倉庫、荷物の配送先の掛け橋のような存在であるため、必要不可欠といえるでしょう。仕事の内容はピッキングリストの作成や印刷、伝票の整理や発行、データのファイリングなどです。
また、上記の庶務全般を担う事務員の他に、物流倉庫には「配車事務」という、車の手配を主に行う事務員もいます。
物流倉庫全体の管理
この仕事は、入庫や出荷の貨物の流れ、在庫数、返品数といった物流の流れを全て監視し、倉庫内の物流管理を行います。
数値化し、倉庫のことを幅広く把握する必要があり、倉庫内のコスト削減等にも取り組む基礎になるため、こちらも重要な役割です。
物流倉庫の作業環境
最近の倉庫は、冷暖房が完備されているところも増えてきてはいますが、夏場になると倉庫の屋根に太陽の熱が直接届き、真夏は倉庫内温度が40~45度になるといわれています。
また、風通しの悪い倉庫であれば、無風状態が続くことで、熱中症になってしまう可能性もあります。
ただし、倉庫の規模によって変わるため、一概に過酷な環境とは言い難いでしょう。
物流倉庫の仕事に向いている人は?
体力に自信があって身体を動かすことが好きな人や、同じ動作を繰り返す流れ作業が好きな人、集中力がある人がこの仕事に向いているといえるでしょう。
また、1人で作業する場合も多いため、黙々と1人で作業することを好む人も物流倉庫向きでしょう。
物流倉庫の仕事に必要な資格は?
フォークリフト免許や倉庫管理主任者、ロジスティックオペレーション、危険物取扱者の資格は、物流倉庫に勤めるにあたって持っていても損はありません。
いざ倉庫で働きたいとなった時にこの資格を履歴書に書けると、有利かつ重宝してもらえるでしょう。
物流倉庫での就職に限らず、資格は思わぬところで役に立つことがあるため、取得しておくことをおすすめします。
物流倉庫の仕事の給与相場
物流倉庫の仕事の給与相場は、それぞれの職種で異なります。職種毎に知りたい人や参考にしたい人は、この機会に調べてみましょう。
ちなみに、ピッキング作業員の場合は月に約20万円、フォークリフト作業員は月に約21万円となっています。
物流倉庫の仕事のメリット
ここからは、物流倉庫に勤めることでどういったメリットがあるのかを紹介します。
近年、物流倉庫の需要は右肩上がりで求人数も増えてきていますが、働く上でどういったメリットがあるのでしょうか。確認していきましょう。
未経験でも始めやすい
物流倉庫の求人の多くは「軽作業」という言葉がかかれています。軽作業とは一般的に「未経験者でもすぐに始められて、特別な資格を要しない仕事」という意味です。
資格があると、作業できる範囲が広がるなど有利に働きますが、物流倉庫は資格がなくて未経験でも、やる気があれば採用されやすい職種というのはメリットでしょう。
関連記事:「軽作業におすすめの派遣会社とは?仕事内容・メリット・選び方も解説」
黙々と仕事をこなせる
倉庫内では、一度仕事を覚えれば後は検品や仕分け、ピッキングなどを1人でこなすことになります。そのため、他人と和気あいあいとしながら作業するよりも、1人でこつこつ作業をしたいという方にとっては、嬉しいポイントでしょう。
物流倉庫の仕事のデメリット
どの場合でも共通することですが、メリットがあればデメリットも存在します。では、物流倉庫の仕事はどこにデメリットがあるのでしょうか。続いては、デメリットについて見ていきましょう。
作業内容との相性を見極める必要がある
これまで物流倉庫でする作業を6つ紹介しましたが、倉庫内で行う作業はたくさんあり、役割分担も細かくなっています。
そのため、一口に倉庫業といっても、業務内容によっては自分に向いている作業と向いていない作業があるでしょう。
例えば、同じ作業の繰り返しが苦手な人はピッキングには不向きですし、正確さを求められるのが苦手な方は検品作業に向いているとはいえません。
自分の大まかな性格や好む作業をある程度把握し、どういった作業が得意かを見極めることが大切です。
担当業務の責任が重い
物流の倉庫内は、あまり人と関わらず静かに作業が進められると説明しましたが、従業員が行う全ての作業は一連の流れでつながっています。
自分が担当している作業が大幅に滞ったり、ミスを多発させたりすると、その後に続く担当部署全てに迷惑がかかってしまいます。
人によっては、この責任の重さがデメリットになってしまうでしょう。
物流倉庫の仕事で身につくスキルは?
ここからは、物流倉庫に務めることで身につけられるスキルを紹介します。未経験で物流倉庫の仕事に就いたとしても、就いた後に身につけられるスキルは複数あります。
ここで身につけられるスキルは、今後転職を考えた際に役立つでしょう。ぜひ参考にしてください。
基本的なPCスキル
物流倉庫で事務員として採用されると、基本的にPCを使って仕事をします。
入社当時はPC操作をほとんどしたことがなかったという人も、日々PCに触れることで、自然とPCスキルは上げられます。
基本的なPCスキルを身につけられることは、将来にも役立つでしょう。
計算力
物流業は体力、力仕事というイメージを持つ方もいるでしょうが、実は計算力も必要になる仕事内容です。
フォークリフト操作の業務に就くと、トラックへの積み込み作業を行いますが、これはブロックを組み立てるのと同じように、考えて積み込みを行わないと荷台に乗らないことがあります。このように考えて積み込みをしているうちに、計算する力が身につくでしょう。
他にも、荷物の個数を数えたり、足したり引いたりする作業を繰り返し行ったりするため、暗算力もアップするでしょう。
フォークリフトの技術
物流倉庫に就職してフォークリフト乗務員になると、毎日フォークリフトに乗って荷物の入庫や出庫、積み込み作業をすることになります。
フォークリフト免許を取ってから操作をしていなかったので心配という方でも、日々の業務で操作する回数が増えれば、自ずと操作技術も上がります。
そのため、仕事内容によっては、フォークリフトの操作技術も身につけられるでしょう。
荷物の積み方や収納方法
物流倉庫では「どこにどの荷物があるのか」ということを把握しておくことや、同じ荷物を固めて置いておく、同じグループにまとめる等の整理整頓も、徹底する必要があります。
そのため、特に意識していなくても、収納スキルがアップするでしょう。どの職種でも、整理整頓や収納方法は通ずるものがありますので、今後の人生に役立つスキルといえます。
また、荷物の積み方も効率を重視するため、効率よく荷物を積むスキルも次第に身につけられるでしょう。
物流倉庫の仕事内容を確認しよう
物流倉庫での仕事内容や働いた際に身につくスキル、メリットとデメリットを紹介しました。
ネット通販の普及と共に需要の高まっている物流業ですが、物流倉庫は多くの働き手を求めています。物流倉庫の仕事は経験がなくても採用されやすく、受け入れ口が広い求人で飛び込みやすい業界の1つです。
この記事を参考に、物流倉庫の仕事内容を理解し、自分が倉庫業に向いているか、向いていないかを見極めてみてください。