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テールゲートリフターとは?種類や危険性・国の安全対策もあわせて紹介

  • 物流
  • その他

「テールゲートリフターってどういうものなの?」
「テールゲートリフターにはどんな種類がある?危険性とは?」
「テールゲートリフターを安全に使用するためにはどんなことに気を付ければいい?」
このように、テールゲートリフターについて詳しく知りたいという人もいるのではないでしょうか。

 

この記事では、テールゲートリフターの主な種類や物流現場でテールゲートリフターを使用する場面、テールゲートリフターの危険性などを紹介しています。この記事を読むことで、テールゲートリフターとはどのようなものか把握できるでしょう。

 

また、テールゲートリフターを安全に使用するために留意することも紹介するため、今後テールゲートリスターを使用する可能性がある人も参考にできます。

 

テールゲートリフターについて知りたい人は、ぜひ本記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。

テールゲートリフターとは?

テールゲートリフター(Tale-Gate-Lifter)とは、トラックの荷台から荷の積み卸しを行う際に作業者の作業を簡便にする昇降装置です。トラックの荷台後部に取り付けて使用します。

 

テールゲートリフターは場所を選ばず荷の積み卸し作業ができるため、近年普及が進んでいます。

テールゲートリフターの主な種類

テールゲートリフターとひと口に言っても、ゲートの格納方法の違いやゲートの動作方法の違いによって種類がわかれています。

 

ここではテールゲートリフターの主な種類を紹介していくため、どのような種類があるのか参考にしてみてください。

ゲートの格納方法による区別

テールゲートリフターは、ゲートの格納方法によって後部格納式と床下格納式にわかれます。後部格納式とは、後部扉にゲートを格納するタイプです。テールゲートリフターを展開しなければ、扉を開閉することができません。

 

また、床下格納式は荷台の床下にゲートを格納するタイプです。手で折りたたんで床下に収納することになるため、手を挟まないように注意が必要です。床下格納式の場合、テールゲートリフターの状態に関係なく扉の開閉ができます。

ゲートの動作方法による区別

テールゲートリフターは、ゲートの動作方法によって垂直式とチルト式(アーム式)にわかれます。垂直式とはゲートが垂直に昇降するタイプで、不安定な荷にも対応可能です。

 

また、チルト式は弧を描くようにゲートが昇降するため、接地時にはゲートが傾くという特性があります。

物流現場でテールゲートリフターを使用する場面

物流現場では、精密機器や重量物の積み卸しでテールゲートリフターを使用することがあります。他にも、ドーリー(手押し部分が無い台車)や台車などの積み卸し、フォークリフトを使用した積み卸しができないシーンで活躍します。

 

テールゲートリフターを活用することで、荷役時間の短縮や負担の軽減、作業品質の維持や向上といったメリットが期待できるでしょう。

テールゲートリフターの危険性

テールゲートリフターは物流現場のさまざまな場面で活躍する一方で、事故も発生しています。ここではテールゲートリフターの危険性について紹介していくので、参考にしてみてください。

テールゲートリフターによる事故の発生状況

テールゲートリフターによる事故の発生件数としては、2011年が150件、2012年は167件となっています。また業種別の事故の発生状況としては、運輸業での事故が全体の8割近くを占めていました。

 

出典:テールゲートリフター使用時における労働災害の特徴と対策|独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所
参照:https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2018/118-column-2.html

テールゲートリフターによる事故の原因

テールゲートリフターによる事故の原因としては、作業者の転倒や転落、飛び降りなどが全体の25%近くを占めており、もっとも多い原因です。

 

他には、荷の転倒や転落による下敷きが23%程度、昇降板との間に挟まれる事故が21%程度、荷・作業者の転倒や転落による下敷きが18%程度となっていました。

 

出典:テールゲートリフター使用時における労働災害の特徴と対策|独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所
参照:https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2018/118-column-2.html

貨物自動車での荷役作業時における国による安全対策強化のポイント

テールゲートリフターによる労働災害が発生するケースがあることから、国による労働安全衛生規則の一部改正が行われています。

 

ここでは貨物自動車での荷役作業の際、知っておくべき安全対策のポイントを紹介していくため、参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

出典:貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf

  • 昇降設備の設置が義務付けられる貨物自動車の範囲の拡大
  • 保護帽の着用が必要な貨物自動車の範囲の拡大
  • テールゲートリフターを使用する作業への特別教育の義務化
  • 運転位置から離れる場合の措置

昇降設備の設置が義務付けられる貨物自動車の範囲の拡大

安全対策強化のポイントとして、昇降設備の設置が義務付けられる貨物自動車の範囲が最大積載量2トン以上に拡大されています。

 

令和5年10月1日から施行されているため、現在では2トン以上の貨物自動車で荷の積み卸し作業を行う際には昇降設備設置が義務となっています。

 

出典:貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf

保護帽の着用が必要な貨物自動車の範囲の拡大

安全対策強化のポイントとして、令和5年10月1日から保護帽の着用が必要な貨物自動車の範囲が拡大されました。

 

最大積載量5トン以上の貨物自動車だけでなく、最大積載量2トン以上5トン未満でテールゲートリフターが設置されている貨物自動車で荷の積み卸しを行う場合にも保護帽の着用が義務となりました。

 

出典:貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf

テールゲートリフターを使用する作業への特別教育の義務化

安全対策強化のポイントとして、テールゲートリフターを使用する作業への特別教育が義務化されました。特別教育では、テールゲートリフターに関する学科と実技の講習を受けることになります。

 

特別教育の義務化に関しては、施行は令和6年2月1日からとなっています。

 

出典:貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf

運転位置から離れる場合の措置

安全対策強化のポイントとして、運転位置から離れる場合の措置が令和5年10月1日から施行されました。運転者が運転位置を離れる場合でも、本来は義務付けられているエンジンの停止や荷役装置を最低降下位置に置くことが除外されました。

 

出典:貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/okayama-roudoukyoku/content/contents/001514113.pdf

テールゲートリフターを安全に使用するために留意すること

ここまで紹介してきた通り、テールゲートリフターの操作時には事故が発生するケースもあります。ここでは最後に、テールゲートリフターを安全に使用するために留意することを紹介していきます。

適切な服装・装備で作業をする

テールゲートリフターを安全に使用するためには、適切な服装や装備で作業を行うようにしましょう。適切な服装としては、手袋、保護防(ヘルメット)、安全靴などの装備が挙げられます。

ストッパーを適切に使用する

テールゲートリフターを安全に使用するためには、ストッパーを適切に使用するようにしましょう。テールゲートリフターの操作時には、昇降板とキャスターそれぞれでストッパーを使用することが大切です。

作業中に危険な動作をしない

テールゲートリフターを安全に使用するためには、作業中に地面を背にして後退りするなど、危険な動作をしないようにしましょう。作業者が荷台の高さにいるとき、後ずさりしながら荷を下ろそうとすると転落のリスクがあります。

 

また、転倒や転落のリスクがあるため、昇降板が地面に接地しているときにストッパーを踏みながら運搬しないようにしましょう。

ロールボックスパレットを適切に取り扱う

テールゲートリフターを安全に使用するためには、ロールボックスパレット(カゴ台車)を適切に取り扱うことが大切です。具体的には、テールゲートリフターの昇降板から荷がはみ出さないように気を付けましょう。

テールゲートリフターとはどんなものなのか知っておこう

テールゲートリフターとは、トラックなどの貨物自動車の荷台後部に取り付けて使用する昇降装置です。

 

ぜひ本記事で紹介したテールゲートリフターの種類やテールゲートリフターの危険性、テールゲートリフターを安全に使用するために留意することなどを参考に、テールゲートリフターについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。