トラックのダブルキャブとは?特徴やメリットデメリットも合わせて紹介- 株式会社ジャパン・リリーフ
- トラックドライバー
「ダブルキャブってどんなトラック?」
「ダブルキャブのメリットとデメリットが知りたい!」
「ダブルキャブって高いのかな?」
このような疑問や悩みを抱いている方は多いのではないでしょうか。
ダブルキャブとはどのようなトラックなのか気になるという方もいるでしょう。この記事では、ダブルキャブの特徴や新車・中古車の価格、ダブルキャブを製造しているトラックメーカー、キャブの種類などを詳しく紹介していきます。
この記事を読むことで、ダブルキャブの特徴を理解できるようになるため、購入する際に役立つでしょう。
ダブルキャブとはどのようなトラックなのか気になるという方や、ダブルキャブにご興味がある方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
ダブルキャブとはどんなトラック?
トラックにはキャビンの形状により様々なタイプがあります。一般的に2ドアのシングルキャブは、よく見かけることがあるように、大多数がこのキャビン形式でしょう。
一方で、ダブルキャブとは、4ドアタイプのキャビン形状を持つトラックのことを指します。ダブルキャブには後部座席があり、通常5〜7人の乗車が可能とされています。
ダブルキャブの用途
ダブルキャブ1台で、荷物の運搬以外にもより多くの作業などに関わる乗組員を運べます。また、人よりも荷物を多く運びたい時には、後部座席を倒すことにより、さらに多くの荷物の積載を可能にしてくれます。
これらの機能を活用しながら、建築現場などへの移送作業が効率よく展開されるのがダブルキャブと言えるでしょう。
ダブルキャブのメリットとデメリット
ダブルキャブのメリットとデメリットとはどのようなものなのでしょうか。
まずメリットとして挙げられるのは、より多くの人数が搭乗可能となるため、現場までの移動を効率的に行えることです。加えて、後部座席を倒すことで様々な活用ができる点も挙げられます。
一方、乗員が利用する2列のキャビンの影響により、荷台が狭くなってしまうといったデメリットがあることも念頭においておきましょう。
ダブルキャブの荷台サイズ
次にダブルキャブの荷台サイズについて見ていきましょう。ここでは、シングルキャブとダブルキャブを比較していきます。
一般的にトラックの荷台サイズは、内法長(奥行き)と内法高(高さ)及び内法幅(横幅)で表記されます。
シングルキャブは、奥行き3000mm~3500mmほど、高さ1500mm~2500mmほど、横幅300mm~2500mmほどです。
一方で、ダブルキャブは奥行き2000〜2500mmほど、高さ1000〜2000mmほど、横幅は300〜2000mmほどとなっています。
このことから、ダブルキャブよりもシングルキャブの方がより多くの荷物を運搬することが可能ということが分かるでしょう。
ダブルキャブの積載量
一般的にトラックの最大積載量については、車両総重量から車両重量と乗車定員の体重(1人55kgとして足したもの)を引いた値で表されます。
ダブルキャブの場合、キャビンがシングルサイズよりも多くなるため、およそ500kgほど積載量が少なめになるのが一般的です。
ダブルキャブの価格は?
ダブルキャブの価格が気になるという方は多いのではないでしょうか。ここからは、新車・中古車に分けてダブルキャブの価格を紹介していきます。
ダブルキャブの価格についてご興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
新車
ダブルキャブの新車は、大きさによる違いがあるものの、おおよそ300万円が一般的な価格となっています。そして大型トラックともなると、1,500万円を超える価格が主流となっているようです。
中古車
ダブルキャブの中古車の価格は、走行距離や大きさによって様々です。小型のものは50万円ほどから、走行距離が比較的少ないもので300万円ほどが目安となっています。
購入に際して、まずは中古市場で比較的安い価格帯を検討するのがおすすめと言えるでしょう。
ダブルキャブが用意されているボディタイプ
ダブルキャブが用意されているボディタイプとはどのような種類があるのでしょうか。一般的にダブルキャブのボディタイプは、平ボディ・ダンプ・クレーン付トラック・クレーン付ダンプに大別されます。
その中で最もオーソドックスなタイプは平ボディです。キャビンが長いダブルキャブに適したタイプであるとされています。
一方で、ダンプやクレーン付きトラック・ダンプについては、平ボディタイプの派生型という位置付けが一般的な見方となるでしょう。
- 平ボディ:オーソドックスでキャビンが長いダブルキャブに適したタイプ
- ダンプ:荷台にある荷物を一気に流し降ろせるタイプ
- クレーン付きトラック:平ボディに車載クレーンを搭載したタイプ
- クレーン付きダンプ:車載クレーンとダンプ機能が搭載されているタイプ
ダブルキャブを製造しているトラックメーカー
日本国内には商用自動車を専門とする代表的なメーカーが4社存在し、それぞれダブルキャブを有しています。その4社とは、三菱ふそうトラック・バス株式会社・日野自動車株式会社・いすゞ自動車株式会社・UDトラックス株式会社です。
ただし、UDトラックス株式会社については現在製造されておらず、前モデルに限られます。
三菱ふそうトラック・バス株式会社
アジアを代表する商用車メーカーの1つである三菱ふそうトラック・バス株式会社は、85年以上の歴史を持つとされているトラックメーカーです。
そして、ダイムラートラック社の一員でもある同社は、日本の代表的ブランドでもあるFUSOを携え、技術革新及び経済性の両立により、高い顧客満足度の実現と多様な市場展開を図るとしています。
同社のキャンターシリーズには、ダブルキャブのボディバリエーションも備わっています。
日野自動車株式会社
日野自動車株式会社は同社のトラックやバスを、世界で90を超える国や地域に展開しながら、人々の生活を支えています。
また、ダブルキャブを擁するデュトロシリーズには、衝突回避や誤発進を抑制する装置など、先進装備が備わることで、安心・安全への配慮がなされています。
いすゞ自動車株式会社
いすゞ自動車株式会社の小型トラックエルフシリーズは種類が豊富です。
標準のダブルキャブはじめ、標準・ロング・超ロングを擁する(標準キャブ/ワイドキャブ/ハイキャブ)ダブルキャブと、標準・ロングを擁する(標準キャブ/ワイドキャブ)ダブルキャブ・ダブルキャブダンプといったダブルキャブのバリエーションが展開されています。
UDトラックス株式会社
UDトラックス株式会社に関して、現在では小型トラックの生産は三菱ふそうトラック・バス株式会社「キャンター」からのOEM供給を受ける形で「ガゼット」の販売を行っているのが現状のようです。
さらに、「ガゼット」にはダブルキャブがないため、前モデルにあたる「コンドル」がそれに該当するでしょう。
色々な種類があるキャブ
トラックのキャブは、運転席と助手席の部分を表す「キャビン」のことですが、その種類は多岐に渡ります。
ここでは、ショートキャブをはじめとする5つのキャブをピックアップしていきます。色々な種類があるキャブについてご興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
ショートキャブ
ショートキャブとはどのようなキャブなのでしょうか。キャブの中で最もコンパクトで標準タイプがショートキャブになります。
このタイプのキャブは、小型から大型まで多くの車両で採用されており、主に近距離から中距離用として、宅配・集配・引越しの業務に適した車両となっています。
フルキャブ
フルキャブの特徴は、ドライバーの後方に就寝用のスペースが設けられていることです。
全長がショートキャブに比べて長くなっており、その分ドライバーの居住スペースにゆとりがもてる分、中距離から長距離用としてその活躍の場が期待されるキャビンと言えるでしょう。
ハイルーフ
他のキャブに比べて天井が高くなっているのがハイルーフです。
天井が高くなっている分、ドライバーが車内で立つことも可能です。さらに、その上部を寝台として活用できるため、長距離の運送業務に向いていると言えるでしょう。
ワイドキャブ
車幅を含め全幅が標準キャブに比べて広いのがワイドキャブです。
車幅が広いことに伴い、荷室・居住スペースがその分広くなっているため、ドライバーの負担が軽減される半面、走行性能面での小回りが利きにくいといったデメリットがあるとされています。
トリプルキャブもある
これまでに見てきたキャブについては、市場に出回るようなタイプでしたが、「トリプルキャブ」とはどのようなキャブでしょうか。
トリプルキャブの一例として、三菱ふそうバス・トラック株式会社のキャンターシリーズから、トリプルキャブが中古市場で紹介されています。
最大積載量が2トンで、定員数は10人となっているようです。
ダブルキャブの特徴を理解し購入を検討しよう
ダブルキャブは、積荷スペースが狭くなる分、ドライバーや乗務員の居住スペースが広くなります。荷物の輸送よりも人員輸送の効率に重きを置くような現場に適したトラックであるということでしょう。
そして、ダブルキャブの購入にあたっては、一般的なシングルキャブのトラックに比べて希少車種であるといった特徴も考慮すると、必ずしも新車である必要もなく、中古車市場にも目を向けておいた方が購入の選択肢が増えるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、ダブルキャブの特徴を理解し、購入を検討してみてください。