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トラックドライバーの職業病とは?ならないための対策や健康管理の重要性も紹介

  • トラックドライバー

「トラックドライバーには職業病ってあるの?」
「職業病にならないようにするにはどうすればいい?」
トラックドライバーの仕事に興味を持っている人の中は、このようにトラックドライバーの職業病についての疑問や興味がある人もいるのではないでしょうか。

 

本記事では、トラックドライバーが抱えやすい職業病とともに、職業病にならないための対策やトラックドライバーが健康管理をする重要性についても紹介します。

 

この記事を読むことで、トラックドライバーがどのような職業病になりやすいのか把握することが可能です。その知識をもとに健康管理の重要性を理解した上で、日々の運転の中で職業病を予防することができるでしょう。

 

トラックドライバーの職業病について興味がある人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

トラックドライバーの仕事内容

トラックドライバーは大型・中型・小型などトラックの大きさによって運搬する荷物やルートが異なるものの、大まかな仕事内容は共通しています。

 

そんなトラックドライバーの基本的な仕事内容は、荷物の集荷や積み込み・積み下ろし、配送・配達のほか、荷物の梱包や伝票の作成です。主な1日の仕事の流れは業務内容によって異なるものの、一例としては以下のようになります。

 

(トラックドライバーの1日の仕事の流れの事例)
・5:00 出社
・5:30 点呼、アルコールチェック、車両の点検
・6:00 荷物の積み込みとともに出発
・9:30 現場に到着して荷物の積み下ろし
・11:00 次の現場に移動
・12:30 休憩
・15:30 現場に到着して荷物の積み下ろし
・16:30 帰社 業務報告書の作成、終了点呼
・17:00 退社

トラックドライバーの労働時間

トラックドライバーの労働時間は時間外労働が多く、拘束時間も長くなりやすい傾向があります。このため、厚生労働省から「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」が設けられました。

 

これによって、トラックドライバーの拘束時間や休憩時間が厚生労働省によって定められることになり、トラックドライバーの労働環境の改善が図られているのです。

 

ここからは、厚生労働省によって定められているトラックドライバーの労働時間について紹介します。

 

出典:トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント|厚生労働省労働基準局
参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040330-10.pdf

1日当たりの拘束時間

厚生労働省が策定した「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」では、トラックドライバーの1日当たりの拘束時間は13時間以内を原則として定めています。この拘束時間には、労働時間のほかにも休憩時間や荷待ちなどの手持ち時間が含まれているのがポイントです。

 

ちなみに、1日当たりの拘束時間の上限は16時間以内までとされています。ただこれは毎回ではなく、15時間を超えるのは週2回以内までという制限付きです。そのため、15時間までであれば回数に制限はないので違法ではないとみなされます。

 

出典:荷主の皆様へ ご存知ですか?トラックドライバーの労働時間のルールを|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/160630-1.pdf

1日当たりの運転時間

トラックドライバーは労働時間とは別に、1日当たりの運転時間に関してもルールが設けられています。こちらの場合は、1日当たりの平均ではなく2日間の平均で計算し、1日当たりの平均運転時間は9時間以内です。

 

この2日間の平均というのは連続した日時ではなく、特定日を決めて前日または翌日と合算し、平均して9時間以内に収まっていれば問題ありません。

 

また、4時間を超えて連続して運転する場合は30分の休憩を取らなければいけないというルールもあるため、適切な運転時間を守りながら業務を行う必要があります。

 

出典:荷主の皆様へ ご存知ですか?トラックドライバーの労働時間のルールを|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/160630-1.pdf

 

出典:■トラック運転者の「改善基準」のポイント|厚生労働省 静岡労働局
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/hourei_seido/kantoku50/kantoku51.html

連続運転可能時間

1日当たりの平均運転時間は9時間以内と制限が設けられていますが、9時間以内であれば連続して運転してもよいというわけではありません。実は設けられたルールの中には連続運転が可能な時間も設定されており、こちらは4時間以内とされています。

 

このため4時間を超えて連続で運転することは違法と判断されるため、長距離運転をする場合は4時間運転したら30分の休憩を挟むというルーティーンで計算することが必要です。

 

出典:荷主の皆様へ ご存知ですか?トラックドライバーの労働時間のルールを|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/160630-1.pdf

トラックドライバーに多い職業病

トラックドライバーは長時間運転する、重い荷物の積み込みや積み下ろしを繰り返すという仕事内容から、様々な職業病になりやすくなっています。また、生活リズムが不規則になりやすいという点も、職業病を引き起こしやすい要因となっているようです。

 

ここからは、そんなトラックドライバーに多い職業病について紹介します。

腰痛

トラックドライバーの職業病として多く見受けられるのが腰痛です。運転中、常に座った姿勢を維持しなければいけないことや、荷物の積み込み・積み下ろしなどで腰に負担をかけてしまうことが、腰痛になりやすい原因として挙げられます。

 

これはトラックドライバー特有の職業病というわけではなく、長時間椅子に座って作業をする人や重い荷物を持ち運ぶことが多い人に見受けられやすい病気です。

 

出典:「腰痛」|公益社団法人 日本整形外科学会
参照:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbago.html

ヘルニア

腰痛が悪化すると、椎間板ヘルニアなど重症化してしまう場合があります。椎間板ヘルニアは、椎骨と呼ばれる骨が何らかの理由で変形することで起きる病気で、椎骨の間にあるクッションの役割を担っている椎間板がはみ出して神経を圧迫してしまうものです。

 

これによって腰痛だけではなく手足がしびれることもあり、最悪の場合には立てなくなるなど、日常生活にも支障をきたしてしまいます。

 

出典:「腰椎椎間板ヘルニア」|公益社団法人 日本整形外科学会
参照:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_disc_herniation.html

生活習慣病

長距離運転で食生活が乱れやすく、夜勤などもあるトラックドライバーは生活習慣病のリスクを抱えています。生活習慣病は名前の通り、生活習慣が原因で起こる疾患の総称で、主に脳卒中や糖尿病、心筋梗塞などの心臓病が挙げられます。

 

トラックドライバーは不規則な生活になりやすいほか、喫煙、運動不足による肥満などが原因でも生活習慣病になりやすいため、きちんと対策を取らなければなりません。

 

出典:生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)|e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-040.html

虫歯

トラックドライバーに多い職業病として、虫歯が挙げられるのは意外だと感じる人もいるのではないでしょうか。

 

トラックドライバーの仕事は重い荷物を取り扱うことが多く、その際に歯を食いしばることも珍しくありません。歯を食いしばる際の強い圧力で歯が欠けてしまうこともあるのですが、歯医者にかかる時間がなく放置した結果、虫歯になることもあるようです。

 

ほかにも、車内で食事を済ませることが多いため歯磨きをする暇がなく、結果的に虫歯になるというケースも多く見受けられます。

 

出典:虫歯の原因は?虫歯はどうしてできるの?|水天宮前歯科医院
参照:https://www.1818.gr.jp/ippan/ippan_mushiba/

睡眠障害

特に長時間運転をすることが多い大型トラックドライバーは夜勤となることもあり、生活リズムが乱れてしまうことがあります。そうすると睡眠不足に陥りやすくなり、さらに夜勤明けは夜ではなく日中に睡眠を取らなければならないため、睡眠の質が下がりがちです。

 

このような状況からホルモンバランスが崩れて、睡眠障害を起こしてしまうこともあります。睡眠障害は運転ミスを誘発する危険な職業病なので、注意が必要です。

 

出典:睡眠障害(すいみんしょうがい)| e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-027.html

高血圧

トラックドライバーは食生活の乱れや運動不足による肥満状態になりやすく、特に外食が増えることで塩分の過剰摂取となりがちです。このような状態が続くと、動脈硬化を起こして高血圧などの病気のリスクが上がりやすくなります。

 

高血圧そのものには自覚症状がないこともありますが、放置していると心疾患や脳血管疾患を引き起こす原因になるため、注意しなければいけません。

 

出典:高血圧| e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html

 

出典:脳血管疾患とは|横浜市
参照:https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kenko-iryo/iryo/gan/nokekkan/nou.html

 

出典:心不全(高血圧性心疾患、心臓弁膜症、先天性心疾患、心筋症、心筋炎)|独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター
参照:https://osakaminami.hosp.go.jp/section/108/003/index.html

長時間座って運転をしなければいけない仕事であるトラックドライバーを悩ませている職業病として、意外と多いのが痔です。

 

痔は長時間お尻が圧迫され続けることで肛門付近の血流が悪くなり、血液の溜まったイボができるという病気になります。痔ができると座る時やトイレに行く際に痛みが出るほか、場合によっては出血することもあるようです。

 

出典:痔とは|ささき医院/かえで内科・消化器内視鏡クリニック
参照:https://sasaki-iin.jp/digestive/anal/hemorrhoid/

エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群とは正式には肺塞栓症のことで、足の静脈血栓塞栓とも呼ばれています。わかりやすく言えば、長時間体を動かさずに同じ姿勢を続けることで血流が悪くなる病気です。

 

特に膝裏など下半身の血行が悪くなりやすく、足のむくみなどの症状が起きます。症状が進行するとふくらはぎに激しい痛みやしびれが出てくるようになり、重症化すると胸の痛みや息苦しさが起こり、最悪死亡してしまう可能性もあるのです。

 

一般的には長時間飛行機に乗っている人がかかりやすい病気として知られていますが、トラックドライバーも同じように長時間運転の姿勢を取り続けるため、エコノミークラス症候群になりやすいと言われているのです。

 

出典:エコノミークラス症候群の予防のために|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170807.html

日焼け

長時間トラックを運転することで多量の日差しを浴びることになるため、日焼けに悩まされるトラックドライバーも少なくないです。ただ肌が焼けてしまうだけであれば問題はありませんが、目に紫外線が大量に入ってしまうと視力低下・失明などのリスクもあります。

 

出典:眼の日焼けにご用心!|安本眼科クリニック
参照:https://yasumoto-eye.com/column/%E7%9C%BC%E3%81%AE%E6%97%A5%E7%84%BC%E3%81%91%E3%81%AB%E3%81%94%E7%94%A8%E5%BF%83%EF%BC%81

職業病にならないための対策

トラックドライバーがなりやすい職業病は、場合によっては命の危険に関わるようなものもあります。このため、トラックドライバーは職業病について知識を深めるとともに、予防対策を意識することが大切です。

 

ここからは、健康な状態で仕事を続けるためにトラックドライバーが職業病にならないための対策を紹介します。

運転する際の姿勢を見直す

腰痛やヘルニア、痔など長時間座る姿勢が影響して起きやすい職業病の対策としては、まず運転する際の姿勢を見直してみましょう。姿勢が悪い状態を維持してしまうと、腰やお尻に負荷がかかりやすく職業病を起こしやすくなります。

 

このため、シートの奥深くに腰を置くようにして、背筋を伸ばした姿勢になるように調整します。姿勢を矯正できるアイテムなどがあれば、そちらを活用するのもおすすめです。

 

出典:「腰痛」|公益社団法人 日本整形外科学会
参照:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbago.html

仕事の前後や休憩時間にストレッチをする

仕事前後や休憩時間など体を動かせる時間にストレッチを行うことで、血行を改善することが期待できます。また、こわばった筋肉をほぐす効果も期待できるため、血行不良が原因で起きるものや腰痛の予防改善につながりやすいです。

 

しかし、急に体を動かすと逆に筋肉や神経を痛めてしまいかねないため、背伸びや肩回し、屈伸などすぐにできる簡単なものがおすすめです。

 

出典:腰痛のリハビリテーション|医療法人社団 順公会 佐藤整形外科
参照:http://www.sato-seikeigeka.or.jp/rihabiri/rihabiri5.html

睡眠や食事を見直す

生活習慣の改善も、トラックドライバーの職業病の予防には大切です。特に、睡眠や食事を見直すことで睡眠障害や生活習慣病を予防しやすくなるため、まずはこの2つのポイントを重点的に見直しましょう。

 

睡眠に関しては車内に遮光カーテンを取り入れる、枕や毛布を用意するなど、睡眠の質を高められるように工夫します。お酒やコーヒーなどのカフェイン、たばこの摂取を控えることも効果的です。

 

また、食事に関しては塩分の過剰摂取を控えることと、栄養バランスに気を付けた食事を心掛ける必要があります。

 

出典:喫煙の習慣はありますか?|阪野クリニック
参照:https://banno-clinic.biz/sleep-disorders-smoking/

日焼け止めやサングラスを使用する

ほかにも職業病を予防する対策として、日焼け止めやサングラスを使用することも大切です。紫外線による日焼けをある程度予防できるため、特に顔や目を守るために使いやすいものを活用してみましょう。

トラックドライバーの健康管理は重要である

仕事をしている人はどのような職業であっても、基本的に健康管理をすることも仕事のひとつだと言われています。そのためトラックドライバーも例外ではなく、健康管理を自分たちで行うことは仕事であり、自分や周囲の安全のためにも重要です。

 

ただ、トラックドライバーは勤務によっては夜勤があり、時間が不規則になりやすいことから健康管理が難しい傾向も見受けられます。この点を踏まえて、ここからはトラックドライバーの健康管理の重要性について紹介します。

健康状態は安全運転に大きな影響を及ぼす

トラックドライバーの健康状態は、そのまま運転に影響を及ぼします。健康状態が良ければ周囲に注意や意識を向けやすく、安全運転を心掛けることが可能です。それに対して健康状態が悪いと、注意力や判断力が低下して大事故を起こしやすくなります。

 

車の運転は一瞬の判断ミスで大きな事故につながりかねないですが、大型トラックは通常の車両よりも走る凶器となる側面があります。このため、安全運転に影響を及ぼす健康状態は、常に良い状態を維持しておく必要があるのです。

長距離ドライバーは特に重要

トラックドライバー全員が健康管理を意識する必要がありますが、特に健康管理の重要性が高いとされているのが長距離ドライバーです。

 

長距離ドライバーは名前の通り、長距離を運転しなければなりません。一般的な運転よりも過酷であることから、ドライバーへの肉体的・精神的負担は大きくなりがちです。そのため、トラックドライバーの中でも特に健康管理が必要だと言われています。

トラックドライバーの職業病について理解しよう

トラックドライバーは長時間運転し続ける、荷物の運搬をしなければいけない仕事であることから、どうしても肉体を酷使してしまいがちです。結果として腰痛や生活習慣病など、様々な職業病のリスクを抱えています。

 

これからトラックドライバーを目指す人や、現在トラックドライバーとして活躍している人は、職業病について理解するとともに、予防対策についても把握するなど健康管理への意識を高めておきましょう。