コンビニ配送がきついと言われるのはなぜ?業務内容やメリットもあわせて紹介
- トラックドライバー
「コンビニ配送はきつい!」
「コンビニ配送だけはやめておいた方がいい」
コンビニ配送の仕事に興味があるけれど、上記のような意見を目にして不安に感じているという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、 コンビニ配送の業務内容や必要な資格、平均年収などの解説に加え、コンビニ配送のメリットおよびデメリットをそれぞれ紹介しています。
この記事を読むことで、 コンビニ配送は本当にきついのか、どのような人に向いている仕事なのかなどの疑問が解消され、コンビニ配送の仕事に対する理解が深まることでしょう。
働きやすい運送会社の探し方なども紹介しているため、コンビニ配送の仕事に就きたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
コンビニ配送の業務内容
コンビニ配送は、トラックを運転して食料品などの商品をコンビニへ届けることが、主な業務です。
基本的に配送のルートはあらかじめ決められており、1度の配送でルート上にある複数のコンビニへ商品を届けることがほとんどです。場合によっては、同じルートを1日に複数回周ることもあります。
コンビニは24時間営業が基本であるため、コンビニ配送の勤務時間帯も朝・昼・夜と多岐にわたります。そのため、自分が希望する勤務時間帯を選びやすい仕事であると言えるでしょう。
商品の納品時間などが細かくスケジュールされているため、しっかりと時間管理をしながら働く必要はありますが、スケジュール通りに仕事をこなせれば、勤務時間の延長はほぼありません。
コンビニ配送業務の1日の流れ
以下に、コンビニ配送業務の1日の流れをまとめました。
出社すると、まずは事務所で点呼およびアルコールチェックが行われます。トラックの運転が主な業務であるため、アルコールチェックは重要です。
次に、車両の点検などを行い、問題がなければ配送センターに移動して荷物をトラックへ積み込みます。積み込みの際には、商品の数に間違いがないかを伝票などでしっかりと確認しましょう。
荷物の積み込みが終わると、いよいよ配送業務が始まります。配送ルートや納品時間はあらかじめ決められているため、あとはスケジュール通りに各コンビニへ荷物を届けていくだけです。
すべてのコンビニへ荷物を配送し終えたら事務所へ戻り、1日の業務報告や翌日の業務内容を確認します。車両の清掃なども欠かせません。
最後に、終了点呼およびアルコールチェックを行って業務終了となります。
コンビニ配送の仕事に資格は必要?
トラックの運転が主な仕事であるため、運転免許証が必要になります。必要な運転免許の種類は、運転するトラックの積載量などによって変わるため注意しましょう。
また、2007年6月2日以前に運転免許を取得している方であれば、普通免許で運転が可能です。しかし、2007年6月2日以降に運転免許を取得している方は、準中型免許が必要になります。
これから運転免許を取得するという方は、準中型免許や中型免許を取得しておくと、できる仕事の選択肢が広がります。運送会社によっては、入社後に資格取得をサポートしてくれる場合もあるため、うまく活用しましょう。
さらに、運転免許に加えてフォークリフト運転技能講習を修了しておくと、荷積みの際に役立つでしょう。
出典:~平成19年6月2日からスタート~ここがしりたい中型免許Q&A|全日本トラック協会 | Japan Trucking Association
参照:https://jta.or.jp/member/anzen/tyumen_home.html
コンビニ配送で主に使われるトラック
コンビニ配送では主に、2トントラックおよび3トントラックが使用されます。
しかし、運送会社によっては4トントラックを運転する機会もあります。前述した通り、トラックの積載量によって必要な運転免許の種類が変わるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、トラックの後ろに荷物の積み下ろしをサポートするための昇降機が付いた、ゲート車と呼ばれる車両で配送を行うこともあります。
コンビニ配送の平均年収
コンビニ配送の平均年収は380万円ほどと言われています。しかし、この値は会社や業務内容、勤務地域などによって変動するため注意が必要です。
ボーナスの有無なども収入に大きく影響してくるため、運送会社を選ぶ際には事前に情報収集すると良いでしょう。
出典:令和3年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html
コンビニ配送がきついと言われるのはなぜ?
コンビニ配送の仕事についてインターネットで検索してみると、個人差はあれど、「きつい」「激務」という声が多く見受けられます。
どういった理由できついと言われているのか、コンビニ配送は本当にきついのかと疑問に思っている方もいるでしょう。
ここからは、上記のような疑問を解消するため、コンビニ配送という仕事のデメリットを紹介しながら、なぜきついと言われているのかを解説していきます。
毎日同じ作業
コンビニ配送は、決められた場所に決められたルートで荷物を運ぶ仕事です。ルーティンのように同じ流れで配送するため、慣れてしまえばより効率的に動けるようになります。
しかし、同じ作業を繰り返し行うことが苦痛であるという方は、コンビニ配送はきついと感じてしまうでしょう。
労働時間が長い
1つの配送ルートの中で、複数のコンビニに荷物を届ける場合がほとんどです。ルートによって納品の件数は異なりますが、数十件のコンビニを1人で周る場合などでは、どうしても拘束時間が長くなってしまいます。
また、1日に同じルートを2回以上周ることもあります。このように、労働時間が長いこともきついと言われる原因です。ただし、労働時間は運送会社によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
体力が必要
トラックを長時間運転することはもちろん、荷積みや荷下ろしなどは1人で行う必要があるため、体力勝負な仕事です。
重い荷物を運ぶ機会も多いため、無理して腰を痛めないように気をつける必要があります。
天候の影響を受けやすい
配送中には、悪天候に見舞われることもあります。雨の日には、荷物が濡れないように気を遣わなくてはならないため、作業の効率は普段よりも落ちるでしょう。天気予報を事前に確認するなどの対策が重要になります。
また、天候は道路状況に影響を及ぼすこともあります。納品時間を守ることは大切ですが、運転の際には交通事故などにも注意しなければならない点も、きついと言われてしまう原因の1つです。
まとまった休みを取りにくい
一般的なコンビニは、年中無休かつ24時間営業です。そのため、コンビニの生命線とも言えるコンビニ配送の仕事も、毎日必要とされています。
複数のドライバーが所属している会社であれば、交代で休みを取ることは可能ですが、まとまった休みを取るのは難しい仕事です。連休などに合わせて休みを取りにくい点は、自分を取り巻く環境によってはきついと感じてしまうでしょう。
時間に厳しい
コンビニ配送は、各コンビニへ指定された時間通りに荷物を納品しなくてはなりません。1度のルート配送で複数のコンビニを周る必要があるため、常に時間に追われ続けることになります。
配送が少しでも遅れてしまえば、コンビニやお客様はもちろん、運送会社にも迷惑がかかってしまうため、とにかく時間厳守で動かなくてはなりません。
時間に追われることにプレッシャーを感じてしまう方にとっては、きつい仕事であると言えます。
事故を起こすと代償が大きい
決められた時間通りに配送することは重要ですが、事故を起こさないように細心の注意を払う必要があります。
仮に事故を起こしてしまった場合、コンビニへの配送が滞るのはもちろん、運送会社にも車両の修理代やクレームなどの負担をかけてしまいます。場合によっては、自宅謹慎などの罰則を受け、一時的に収入が無くなってしまう可能性もあるでしょう。
こういった点も、きついと言われる原因になります。
アルコールチェックが厳しい
トラックの運転が主な仕事であるため、配送業務の前後にはアルコールチェックが行われます。アルコールチェックに引っ掛かってしまった場合、当然ですが仕事をさせてもらえません。
仕事の前日は飲酒を控えるなどの対策が必要になるため、お酒が好きな人にはきついでしょう。
納品中はやりにくさを感じる
納品先のコンビニにはさまざまなタイプの店員がいますが、基本的には快く対応してくれます。しかし、コンビニが混み合う時間帯には話しかけにくかったり、冷たい対応をされたりするなど、やりにくさや申し訳なさを感じることもあります。
また、コンビニ店内にいるお客さんの邪魔にならないように気を遣う必要もあるため、のびのびと仕事をしたい人はきついと感じるでしょう。
店舗によって納品方法が違う
荷物の納品方法は、コンビニ各社や店舗で異なります。コンビニ配送では、1つのルートで複数の店舗に納品する場合が多いため、それぞれの店舗ごとのルールをよく理解し、適切な方法で納品しなくてはなりません。
納品方法を間違ってしまうと、コンビニからクレームが入る可能性もあります。効率よく対応することが苦手な方にとっては、きついと感じてしまうでしょう。
配送コースによって大変なことがある
コンビニ配送は、配送のコースによって仕事量や難易度が変わります。納品先が多い場合はもちろん、人通りの多い道を運転しなくてはならないなどの場合も大変です。
また、閑静な住宅街や深夜の配送などでは、静かに行動するといった配慮も必要になります。
楽なコースが割り当てられるか、大変なコースが割り当てられるかによって配送業務への印象が大きく変わってしまうという点も、きついと感じることにつながってしまうでしょう。
昼から夜中に仕事をすることが多い
一般的なコンビニでは、ランチタイムや退勤時間などの需要が高まるタイミングに合わせて、商品を補充します。そのため、コンビニ配送もそれらの時間帯に合わせ、昼から夜にかけて納品することがほとんどです。
翌朝の出勤時間帯などをターゲットにする場合には、前日の夜中から配送することもあります。昼夜逆転してしまうことも少ない点も、きついと言われる原因でしょう。
コンビニ配送の仕事をするメリット
ここまで、コンビニ配送がきついと言われる要因を紹介してきました。しかし、コンビニ配送は楽という意見も少なからず存在しています。
今度は、コンビニ配送の仕事をするメリットに着目していきます。
自分のペースで仕事を進められる
コンビニ配送は基本的に、決められたルートを1人で周る仕事です。そのため、ルートや納品方法に慣れてしまえば、自分のペースで仕事を進められます。
納品時間などのスケジュールを守る必要はありますが、毎日同じルートで配送していくことはメリットにもなるでしょう。
人間関係のストレスが少ない
一度、配送に出てしまえば、運転や荷下ろしなどの作業中はずっと1人です。そのため、一般的な会社員と比べると、あまり他人と関わらずに済みます。
人間関係にストレスを感じてしまうという方でも、安心して働くことが可能です。
運転技術の向上が期待できる
仕事の大部分がトラックの運転であるため、運転技術は自然に向上していきます。
トラックの運転は初めてという方でも、運送会社によってはベテランのドライバーが助手席に乗って指導してくれるため、安心して運転技術を磨いていけるでしょう。
身につけた運転技術は、他の運送業への転職や日常生活でも役立つ可能性がある点もメリットと言えます。
道に詳しくなれる
毎日同じ配送ルートを通るため、自然に周辺の道に詳しくなっていきます。
道に詳しくなると配送がスムーズに進められるようになるのはもちろん、プライベートで出かける際など、仕事以外にも役立ちます。
旅をしている気分を味わえる
運送会社や配送ルートによっては、高速道路を利用して遠方へ配送することもあります。空いた時間や帰り道などでサービスエリアに立ち寄ることができれば、ちょっとした旅行気分を味わえます。
転職で有利になりやすい
前述した通り、コンビニ配送の仕事を続けていくと、トラックの運転技術は自然に向上していきます。そして、ここで得た運転の経験は無駄になりません。
コンビニ配送は、運送業の中でもつらいと言われることが多いです。そのため、ここで得た経験を活かせば、トラック運転未経験者はもちろん、他職種のドライバーよりも有利に転職を進められる可能性があります。
仕事と休みのメリハリがついている
コンビニ配送は、納品時間や配送ルートなどのスケジュールが細かく決められているため、仕事が次の日に持ち越されることはほぼありません。一般的な会社員のように、仕事が終わらなくて帰れないという事態にならない点は魅力の1つです。
当然、休日まで仕事を引きずることもないため、仕事と休日のメリハリが欲しいという方に適した職業と言えます。
毎日過ぎるのが早く感じる
コンビニ配送は、常に納品スケジュールなどの時間を意識しながら仕事をしなくてはならないため、時間が過ぎるのが早いと感じる方が多いです。
また、ゴールが明確に決まっているため、仕事の進行度がわかりやすいという点も、時間の流れが早く感じる要因の1つと言えるでしょう。
体力がつきやすい
コンビニ配送はトラックを長時間運転するだけでなく、荷積みや荷下ろしなども頻繁に行うため、体力や筋力が養われます。
力仕事にあまり自信がないという方でも、コンビニ配送の仕事を続けていれば少しずつ筋力がついていき、自然に重い荷物を運べるようになるでしょう。
配送先で買い物ができる
運送会社によってルールの違いはありますが、基本的に配送先での買い物が許可されています。そのため昼食や夕食はもちろん、間食用のお菓子などを買うこともできます。
一般的な会社員の場合、コンビニへ行くには休憩時間を割く必要がありますが、コンビニ配送は仕事のついでに買い物ができるため効率的です。
1人の時間が多い
コンビニ配送の仕事は、1人での作業が大部分を占めます。運転中はもちろん、休憩中も1人でトラックに乗っている場合が多いため、他人に気を遣うことはありません。
配送中にラジオや自分の好きな音楽をかけるなど、1人の時間を楽しむこともできます。そのため、1人でいることが好きという方にとっては、理想的な職業と言えます。
基本的なことを覚えれば仕事ができる
コンビニ配送は、毎日同じルートを周るルーティンワークであるため、仕事がすぐに身につきます。
運転のルートや納品の方法など、基本的なことさえ覚えてしまえば、特に難しいことは考えずに仕事をこなすことが可能です。覚えることが少ないと、余裕をもって業務に取り組めます。
配送先の人と親しくなれる
同じコンビニへ納品を繰り返すうちに、配送先の人と親しくなるということもあります。配送先に知り合いができれば、毎日の仕事に楽しみが増えるでしょう。
配送先が多くなるほど仕事は大変になりますが、それに比例して新たな出会いの数は多くなります。
しかし、配送先の人と過度に親しくなることを禁止している運送業者も存在します。そのため、仲良くなってもあまり口外せず、自分の心の中に留めておかなくてはならない場合もあるでしょう。
コンビニ配送の働きやすい運送会社を探すには?
自分が働きやすいと感じられるような運送会社を見つけるためには、事前に情報収集することが大切です。就職してから後悔しないように、求人情報や運送会社のホームページなどをしっかりと確認するようにしましょう。
自分で情報を収集するのが難しいという場合は、人材派遣サービスなどを利用するのも選択肢のひとつです。
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自分からアクションを起こすことで、理想的な職場が見つかる可能性は高くなるため、参考にしてみてください。
コンビニ配送の仕事への理解を深めよう
ここまで、なぜコンビニ配送がきついと言われているのかということを中心に解説してきました。
デメリットをたくさん挙げた反面、メリットも同じくらい紹介しています。このことから、コンビニ配送という仕事に対する感じ方は人それぞれ異なると言えるでしょう。
コンビニ配送が自分に向いているのか否か判断するためには、コンビニ配送という仕事への理解を深めることが何よりも重要です。ぜひこの記事を参考に、コンビニ配送について理解を深めてみてください。