倉庫管理とは?倉庫管理の現状と課題についても紹介!最新機器や設備も!
- 軽作業
物流で扱う荷物を正確・安全に管理しているのが倉庫管理の仕事です。
倉庫管理の仕事は、荷物を円滑に輸送するために、
倉庫内で入荷した荷物の仕分け、出荷準備、運送・在庫管理などを行ないます。
最近では最新の設備を導入している倉庫もあるのです。
本記事では、倉庫管理の現状と課題、最新機器や設備について詳しく解説します。
倉庫管理とは?
倉庫管理とは、倉庫内の業務をマネジメントすることです。
倉庫内の在庫管理、人員配置、設備管理を行ないます。
倉庫管理を行なうことで、出荷時間の遅延や誤った出荷などを予め防ぐことができるのです。
倉庫管理の仕事内容と一日の流れについて
具体的に倉庫管理の仕事内容や一日の流れについてみていきましょう。
ここの内容については、株式会社ジャパン・リリーフの
「倉庫管理者(倉庫管理主任者)はどんな人に向いている?講習の概要も解説」にも
詳しく記載していますので、合わせて参考になさってください。
倉庫管理の仕事内容
物流業界の倉庫管理の仕事内容は以下の通りです。
検品 | 商品数、品番、品質確認(破損・異物混入・不具合等の確認) |
入庫 | 検品後の商品を所定の場所に運搬・保管 |
ピッキング | 伝票をみながら商品を保管場所から集める |
バンニング
デバンニング |
フォークリフト等を使用し、貨物コンテナへ荷積み・荷下ろしする |
流通加工・包装 | ラベル貼り、ラッピングを行なう |
配送手配 | 流通加工済の荷物に伝票等を貼付け、集荷手配する |
流通加工済の荷物に伝票等を貼付け、集荷手配する
これらの仕事内容は、作業そのものが難しくありませんので、
アルバイトに任せることもめずらしくありません。
またピッキングや流通加工なども
ロボットやシステムを活用しながら行なっている倉庫もたくさんあります。
倉庫管理の仕事は、未経験からでもスタートできる仕事ですが、
正確な作業が求められますし、集中力も必要です。
作業中は座ることができませんので、体力に自信がある方が向いているでしょう。
倉庫管理主任者とは
これらを統括するために「倉庫管理主任者」の設置が義務付けられています。
倉庫管理主任者は、倉庫業務全体の管理を行なうことはもちろんのこと、
火災や労災の未然に防いだり、倉庫スタッフの研修の実施などを行なうのです。
倉庫管理主任者になるには特別な資格は必要ありませんが、
以下のいずれかを満たしていなければなりません。
・倉庫管理業務に従事して、指導・監督としての実務経験が2年以上ある
・倉庫管理業務に従事して、3年以上の実務経験がある
・国土交通大臣が指定する倉庫管理講習を修了している(受験資格や実務経験は不問)
・上記と同等以上の知識や能力があると国土交通大臣から認められている
倉庫管理講習は、全国でほぼ毎月実施されています。
講習は受講資格もありませんし、試験等もなく、
受講を修了すれば倉庫管理主任者になることができますので、
一般社団法人 日本倉庫協会のページで詳細を確認してください。
倉庫管理の一日の流れ
倉庫管理の一日の流れについてみていきましょう。
時間 | 内容 |
9:00 | 出勤 |
9:00~10:00 | 当日の仕事内容の確認 |
10:00~11:00 | 入荷商品の検品 |
11:00~12:00 | 午後に出荷する商品のピッキング・出荷作業 |
12:00~13:00 | 昼食・休憩 |
13:00~14:30 | 在庫確認 |
14:30~16:00 | 翌日の午前に出荷する商品のピッキング・検品 |
16:00~17:30 | 倉庫内清掃・整理整頓 |
18:00 | 退勤 |
時間帯はあくまで一例です。
配送がスムーズに進められるよう、正確に仕事を進めていく必要があります。
倉庫管理主任者は、倉庫スタッフが上記の仕事をしている際の
マネジメントを行なわなければなりません。
倉庫管理の現状と課題について
上記で倉庫管理についてご紹介をしました。
倉庫管理の業務の中には、いくつかの課題が挙げられています。
ここでは、倉庫管理の現状と課題についてみていきましょう。
倉庫管理の現状について
倉庫管理の現状は以下のようになっています。
現状①人手不足
倉庫管理だけでなく、物流業界全体でいえることが人手不足です。
ますますネット通販が普及する中、
少子化による労働人口の減少が進み、人手不足が慢性化しています。
日本は少子化が食い止められない状況となっており、
今後さらに人手不足が深刻化すると考えられます。
現状①労働環境問題
前述の人手不足が慢性化すると、
現存の倉庫スタッフたちで倉庫管理の仕事をさばかなければなりません。
倉庫スタッフの人数が増えることがない中、荷物の量がどんどん増えることで、
決められた労働時間内では仕事が終わらなくなります。
残業や休日出勤などが増えると、
倉庫スタッフの健康状態にも支障をきたす可能性が十分に考えられるのです。
現状②2024年問題
トラック運転手の時間外労働時間が、2024年4月1日から上限が年960時間となりました。
これまでトラック運転手に時間外労働時間が上限はなく、
残業がさせられ放題でしたが、トラック運転手の労働環境が大きく変わったのです。
トラック運転手も限られた労働時間の中で荷物を輸送しなければならず、
これまで2tトラックで倉庫に荷物を搬入していましたが、
4tトラックで一度の荷物を搬入することもでてくるでしょう。
このように2024年問題は、倉庫管理にも影響を与えているのです。
倉庫管理の今後の課題について
次に、倉庫管理の今後の課題についてみていきましょう。
課題①ヒューマンエラーの多発
前述の人手不足から、倉庫管理も最低限の人手で仕事を行なうことになります。
労働者1人あたりの負担が大きくなると、荷物の数え間違い、
ピッキングミスなどのヒューマンエラーが多発するでしょう。
ダブルチェックをしている人員がいませんので、
ミスが多発した状態が続くと、倉庫の売り上げにも影響を及ぼします。
課題②無駄な在庫を抱える
倉庫にはたくさんの荷物が保管されていますが、
商品ごとに製造日や入出荷日が異なります。
これらの情報管理をきちんとしなければ、無駄な在庫を抱えることになりますし、
繁忙期になると欠品が発生したりするでしょう。
このようなミスも倉庫の売り上げに直する問題です。
課題②棚卸に時間がかかる
倉庫の棚卸は人手が必要であることはもちろん、
荷物の管理は基本的にパソコンで行なっているため、
データ処理にミスがあれば、在庫管理や入出荷に大きな影響を与えます。
入出荷のタイムラグが発生すると、倉庫スタッフの仕事にも支障が出てきてしまうのです。
倉庫管理を効率化するための最新機器や最新設備とは?
上記のような倉庫管理の課題を解決するために、
最近では倉庫管理を効率化するための最新機器や最新設備があります。
以下のものをご紹介しますので、参考になさってください。
自動倉庫システム
自動倉庫システムは、商品の出入庫・保管までの一連の流れを管理し、
自動化するシステムのことです。
自動倉庫システムには「パレット型自動倉庫システム」
「バケット型自動倉庫システム」「フリーサイズ型自動倉庫システム」
「移動棚型自動倉庫システム」「縦型回転式自動棚」などたくさんの種類があります。
WMS(倉庫管理システム)
WMSは、入出庫、在庫管理といった、倉庫内の運営を一元管理できます。
帳票作成やラベル発行機能も付いており、事務作業が効率よく行なえることから、
人件費削減も実現できるのです。
DAS(デジタルアソートシステム)
DASは、デジタル表示器を使用してアソート向けの仕分け作業を支える
デジタルピッキングシステムのことをいいます。
従業員はデジタル表示器通りに仕分け作業することがないため、
仕分け作業が効率よく進めることが可能です。
まとめ
倉庫管理の現状と課題、最新機器や設備について、ご理解深まりましたでしょうか。
倉庫管理の現状と課題をみることで物流業界全体と密接な関係にあることが分かりました。
最近では、最新システムや設備を導入している倉庫が増え、業務の効率化が進められています。
本記事を参考に、倉庫管理についに深く知っていただき、
就職・転職の材料の一つにしていただければ幸いです。